「ゼニアのスーツを着てみたい」「よし、買おう!」と決めたとしても、
どんな色のどのような柄のスーツを選んだらいいかがわからないケースがあります。

また、一口に「ゼニア」と言っても、夏物や冬物などの季節ごとの生地や、
糸の太さでランク付けされた生地などいろいろな種類があります。

ここでは、用途に合わせたゼニア生地の選び方についてご紹介します。

 

1. 季節に合わせた生地の選び方

春用のゼニア生地

春用の生地は「トロフェオ」「15ミルミル」「トラベラー」「トラベラーシルク」の4種類です。

トロフェオTrofeo(トロフェオ)

ゼニアを代表する生地「トロフェオ」。オーストラリア産のスーパーファインメリノウール(細い原毛)の中から、その年の最高品質の原毛だけを使って作られます。

滑らかな風合いはスーツに相性が良く、世界のビジネスマンから好評です。生地表面には高品質な羊毛からしか出ないツヤツヤとした自然な光沢があって、上質さを醸し出しています。また、しっとりとしたさわり心地が快適です。

ゼニアを代表する生地だけに、生地の種類はシーズンコレクションの中でも最多。無地、ストライプ、チェックなど、そのシーズンの旬の色柄が新作としてラインアップされます。

トロフェオには春発売のものと、秋発売のものがあります。

生地の厚さや重量はほぼ同じ。春発売のトロフェオの生地表面はクリアカットされており、秋発売のトロフェオの生地表面はほんの少しだけ起毛されています。

また、春発売の生地と秋発売の生地とでは色合いに違いがあります。春のものは明るい色目が多く、ブルーやライトグレーが中心です。一方、秋のものは紺やチャコールグレー、茶系など秋らしいシックな色目が増えます。

「トロフェオのスーツを着用すると、他のスーツが着られなくなる」と言われています。ゼニアでの販売価格はプレタで38万8千円(2018年ゼニアオンラインショップ調べ)

15milmil15milmil15(15ミルミル)

クインディッチミルミルクインディッチ。一般的には15ミルミルと呼ばれています。

15ミクロンの超極細で繊細な糸を使用。このクラスの極細糸は非常に希少性が高く、生産量はウール全体のわずか15%ほどです。極細糸で織り上げた15ミルミル、さわり心地はサラサラと流れるようになめらかで、まるでシルク100%と間違うほど繊細なタッチです。

同じように極細の糸を使用したトロフェオが縦糸に双糸(そうし)を、横糸に単糸(たんし)を使っているのに対して、15ミルミルは縦糸にも横糸にも双糸を使っています。トロフェオの糸よりも極細なのに生地にハリやコシがあるのは、この双糸によるものです。

希少性の高い極細糸をふんだんに使った15ミルミルは、ゼニア生地の中で最上級があるがゆえに価格も高額です。ゼニアでの販売価格はプレタで52万9千円(2018年ゼニアオンラインショップ調べ)

トラベラーTraveller(トラベラー)

トラベラーというその名が示すとおり、出張や旅行で活躍する生地です。出張先でしわになったジャケットをハンガーにかけておくと、翌朝にはほぼ元の状態にまで回復する機能を備えています。

トラベラーは強撚のダブルツイスト糸(双糸・・・2本の糸を撚り合わせて1本の糸にしたもの。双糸を使うと生地にハリとコシが出て耐久性が増します)を使用し、生地に織り上げる段階で高度な防シワ・摩擦加工を施しています。

柔軟で弾力性に富み、1mあたり260gと軽量な生地で、防シワ加工を施した機能性生地の名作として知られています。

トラベラー シルクTraveller Silk(トラベラー シルク)

トラベラーシルクの混率はウール90%、シルク10%。シルクの入っていないTraveller(トラベラー)の重さが280gに対して、トラベラーシルクはわずか240gと軽量。表面にはシルク混らしいきれいな光沢があります。極細の糸を使用しているので細かな美しい柄を作ることができます。

夏用のゼニア生地

夏用の生地は、「クールエフェクト」「ハイパフォーマンス」「モヘアトロフィー」「スティーレリベロ」の4種類です。

クールエフェクトCool Effect(クールエフェクト)

2010年に初登場。高温多湿な日本の夏、スーツを着なければいけないビジネスマンにとって救世主と言われ大人気になった生地です。

濃色の生地でも太陽光を80%反射し(通常の反射率は20%)、スーツの表面温度を10度下げるクールダウン効果を実現(ゼニア社実験データ)。生地の染めと仕上げの段階で特殊なトリートメント加工を施され、真夏に涼しく着られるスーツになります。

他メーカーの機能性をうたう生地にありがちな人工的な風合いはまったくありません。夏場でも上着を着ることができるという革新をもたらしました。2010年の登場以来、ゼニアの夏生地の定番として人気を博しています。

ハイパフォーマンスHigh Performance(ハイパフォーマンス)

スーパーファイン糸に強い撚りをかけた強撚糸を用いています。強撚糸の特徴は、元に戻ろうとする強い弾力性です。この特徴によって、シワになった際に元に戻ろうとします。

ゼニア社の技術力を集結した、日本の夏に最適の生地です。そのさわり心地はシャリッとしていて、真夏でも快適に過ごせる質感です。1mあたり240gと軽量。

ハイパフォーマンスには2種類あって、細い糸を使用した従来の生地とポーラ織りのように粗いザックリとした織り方の生地の2つです。生地にはナチュラルストレッチの機能が加わったので、運動量の多い動きやすいスーツが作れます。

ハイパフォーマンス リネンHigh Performance Linen(ハイパフォーマンス リネン)

強撚糸を使用したハイパフォーマンスに、麻を混紡した加えた真夏用の生地。麻の混紡率が10%とは思えないほどで、見た目には麻特有のスラブが入っていて50%以上の麻が混紡されているようで、さわり心地もサラリとしてかなり清涼感があります。

麻が入っている生地はシワになりやすいのですが、この生地はシワに強いハイパフォーマンスと組み合わせたことで、シワがあまり目立ちません。真夏に最適な生地ハイパフォーマンスリネンは、クールビズ用としてノーネクタイスタイルにも着用できます。

モヘアトロフィーMohair Trophy(モヘアトロフィー)

南アフリカ産の上質なモヘアを使用した夏向けの定番素材です。英国産のモヘア入り生地は硬めでゴワゴワしたものが多いですが、ゼニアのモヘア混生地は薄くて軽いのが特徴です。

薄いながらも生地にハリやコシがあって、モヘアの光沢感や清涼感は損なわれていません。モヘア混の素材はシワになりにくいので、湿度の高い日本国内では評判もよく人気があります。

スティーレリベロStile Libero(スティーレリベロ)

2018年春夏に新発売の夏用素材。強撚糸とライクラをかけ合わせることで、横方向に伸びるストレッチ素材を開発しました。英語でフリースタイルという名前がついているこの素材は、210gと軽量で平織りの夏用に作られています。

強撚糸を使うとシャリシャリとした触感になりがちですが、このスティーレリベロはサラサラとした清涼感のあるさわり心地で、湿度の高い夏でも快適に着ることができます。ゼニアがスーツ生地にライクラを使用するのは初めての試み。

秋用のゼニア生地

秋用の生地は、前述の「トロフェオ」「15ミルミル」「トラベラー」の3種類です。

トロフェオTrofeo(トロフェオ)

ゼニアを代表する生地「トロフェオ」。オーストラリア産のスーパーファインメリノウール(細い原毛)の中から、その年の最高品質の原毛だけを使って作られます。

滑らかな風合いはスーツに相性が良く、世界のビジネスマンから好評です。生地表面には高品質な羊毛からしか出ないツヤツヤとした自然な光沢があって、上質さを醸し出しています。また、しっとりとしたさわり心地が快適です。

ゼニアを代表する生地だけに、生地の種類はシーズンコレクションの中でも最多。無地、ストライプ、チェックなど、そのシーズンの旬の色柄が新作としてラインアップされます。

トロフェオには秋発売のものと、春発売のものがあります。

生地の厚さや重量はほぼ同じ。秋発売のトロフェオの生地表面は、ほんの少しだけ起毛されています。春発売のトロフェオの生地表面はクリアカットされています。

また、秋発売の生地と春発売の生地とでは色合いに違いがあります。秋のものは紺やチャコールグレー、茶系など秋らしいシックな色目が多く、春のものはブルーやライトグレーなど明るい色目が中心となります。

「トロフェオのスーツを着用すると、他のスーツが着られなくなる」と言われています。ゼニアでの販売価格はプレタで38万8千円(2018年ゼニアオンラインショップ調べ)

15milmil15milmil15(15ミルミル)

クインディッチミルミルクインディッチ。一般的には15ミルミルと呼ばれています。

15ミクロンの超極細で繊細な糸を使用。このクラスの極細糸は非常に希少性が高く、生産量はウール全体のわずか15%ほどです。極細糸で織り上げた15ミルミル、さわり心地はサラサラと流れるようになめらかで、まるでシルク100%と間違うほど繊細なタッチです。

同じように極細の糸を使用したトロフェオが縦糸に双糸(そうし)を、横糸に単糸(たんし)を使っているのに対して、15ミルミルは縦糸にも横糸にも双糸を使っています。トロフェオの糸よりも極細なのに生地にハリやコシがあるのは、この双糸によるものです。

希少性の高い極細糸をふんだんに使った15ミルミルは、ゼニア生地の中で最上級があるがゆえに価格も高額です。ゼニアでの販売価格はプレタで52万9千円(2018年ゼニアオンラインショップ調べ)

トラベラーTraveller(トラベラー)

トラベラーというその名が示すとおり、出張や旅行で活躍する生地です。出張先でしわになったジャケットをハンガーにかけておくと、翌朝にはほぼ元の状態にまで回復する機能を備えています。

トラベラーは強撚のダブルツイスト糸(双糸・・・2本の糸を撚り合わせて1本の糸にしたもの。双糸を使うと生地にハリとコシが出て耐久性が増します)を使用し、生地に織り上げる段階で高度な防シワ・摩擦加工を施しています。

柔軟で弾力性に富み、1mあたり260gと軽量な生地で、防シワ加工を施した機能性生地の名作として知られています。

冬用のゼニア生地

冬用の生地は、「14ミルミル」「エレクタ」「ヘリテイジ」「トロフェオカシミア」があります。

15milmil14Milmil14(14ミルミル)

14ミクロン(1ミクロン=1000分の1mm)の超極細糸を使用。人の髪の毛が直径50ミクロンなので、14ミクロンの糸がいかに細いかがわかります。14ミルミルは秋冬専用の厚みのある生地です。ふんわりとした厚めの生地を作るために、かなりの量の高級極細糸を使っています。

14ミクロンの極細糸で織られた14ミルミルの生地は、カシミア100%に限りなく近い触り心地。また、ウール97%、カシミア3%の紡毛糸を使用しながらも、1m当たりの重さは280gと軽量。

生地表面をうっすら起毛させ、柔らかさだけではなく秋冬用のスーツ生地としての保温性もしっかりと確保。クラシカルなストライプやチェック柄がラインアップし、しっかりとトレンドをおさえています。

生産量が極めて少なく、希少価値の高い14ミルミル、しっとりとした極上のさわり心地を体感ください。

エレクタELECTA(エレクタ)

エレクタの生地の特徴はその耐久性。ビジネスシーンでハードに着ていただいても生地が傷むといったことがありません。その理由は、エレクタがしっかりとした太い糸を使用しているからです。トロフェオの糸がスーパー130レベルであるのに対し、エレクタに使用しているのはスーパー110レベル(数字が大きいほど糸は細いです)。しっかりとした糸が耐久性とシワへの耐性を生み出しています。

太い糸を使用しているといっても、1mあたりの生地の重さは260g程度です。スーパー110の糸には上質な原料を使用しているので、生地表面には高級感のあるツヤもあります。1929年に登場したこのエレクタは、長年にわたり人気があるゼニアのロングラン生地です。

シワを気にしないで着ることができるので、ゼニアのオーダースーツが初めての方や出張の多い方におすすめしています。

ヘリテイジHERITAGE(ヘリテイジ)

ヘリテイジは、ゼニア社が創業以来開発してきた素材を集めた生地コレクションと、エルメネジルド・ゼニア氏のワードローブからピックアップしています。生地の雰囲気は1930年代で、当時のデザインを現代風にアレンジしたシリーズです。

1930年代と同じように糸の撚りをダブルツイストにし、トラディショナルフィニッシュを施すなど当時の生地を再現しています。

ヘリテイジには夏用と冬用の2種類あります。夏用は太めの糸でザックリと織り上げた生地で、冬用は起毛のフラノ調の生地になり、同じ名前の生地でも雰囲気がまったく違います。

クラシカルな歴史を感じさせるヘリテイジは、今のトレンドにピッタリの生地です。

トロフェオカシミアTrofeo Cashmere(トロフェオ カシミア)

トロフェオに世界最高級のカシミアを5%ブレンド。わずか5%と思われるかもしれませんが、残りの95%を占めるウールには高品質のトロフェオの原毛を使用しています。

以前のトロフェオカシミアは、厚手で真冬専用のスーツ生地だけでした。トレンドの変化に合わせて、薄く軽く改良されました。

カシミアが混合されているので、トロフェオよりもソフトなさわり心地。そして、生地表面の毛がクリアカットされ、トロフェオ並みの上質なツヤがあります。

スリーシーズン用ゼニア生地

「スリーシーズン用のスーツ」とよく耳にされると思いますが、この場合のスリーシーズンとは春と秋と冬のことを指します。つまり夏を除いた3つのシーズンです。

ゼニアでスリーシーズン用と言われる生地は、「トロフェオ」「15ミルミル」「トラベラー」の3つとなります。

2. シーンに合わせた生地の選び方

結婚式・冠婚葬祭・礼服

結婚式に招待された。5、6年前に購入した礼服があるけれど、かなりウェストがきつい…。
せっかくなのでこの機会に新しいスーツを購入しようかな。

こうしたタイミングで礼服の購入を考えられる方が多いです。しかし、結婚式も頻繁にあるわけではないので、その時しか着られないスーツを買うのももったいないと言われます。

ただ、結婚される方にとっては晴れの舞台です。普段着ているヨレヨレのスーツで行くのは失礼です。着る機会が少ないスーツだからこそ、ちゃんとしたものを用意しておくべきです。

結婚式に礼服を着ていくというのであれば、トロフェオ の無地ブラックです。年間を通して着ることができるので重宝します。高級感のある生地表面の光沢感によって、全体の印象が上品に映ります。

シルバーのタイを合わせれば結婚式に、ブラックのタイを合わせればお葬式にも使うことができます。

スーツを着ていく、というのであれば、ブラック、濃紺、またはチャコールグレーなど落ち着いた色合いのものを選ぶのが良いです。主役の新郎よりも目立ってしまうような色柄は避けましょう。

入学式・卒業式・入社式

入学式、卒業式、入社式が行われる時期は3月から4月になりますので、春用のゼニア生地としてトロフェオがおすすめです。生地表面の程よい光沢感が、まわりの人たちの目を引きます。と言いましても、ギラギラと光るわけではなく、上質さを表すツヤがスーツ全体に品よく広がります。

色目はネイビーの無地か、光が当たる具合でストライプが浮き立つシャドーストライプがおすすめです。タイやチーフで上品にまとめるといいですね。

講演・学会の発表

大勢の前で講演する際には、どんなスーツを着ていくのが良いでしょうか。

まわりの方たちに与えたい印象としては、威厳や誠実感になってきます。そうした場合にふさわしい着こなしとしては、濃いめの無地やストライプ系のデザインのスーツが良いです。どっしりと落ち着いた印象になります。強い主張がある場合には、ストライプ幅の広いものを選択。

選ぶ生地は、トロフェオです。壇上はスポットライトが当たっているので、スーツ生地の上質さが光に照らされて引き立ちます。良いスーツを着用しているのがすぐにわかります。

経営計画発表会

経営計画発表会は、来賓の方と社員の前で会社の方針を発表する大切な場です。そんな大事な場面で、壇上の社長さんが数年前に購入したヨレヨレのスーツを着ていたら、社員はどう思うでしょうか。

こうした場面では社長にふさわしい威厳と品格が必要になります。上質な生地で身体にピッタリと合ったシルエットのスーツをこの日のために用意したんだ、と会場の人たちにわかるぐらい気合いを入れましょう。

選ぶ生地は、トロフェオ か15ミルミルの光沢のあるものがおすすめです。

明るすぎる色合いのスーツは華やかに映りますが、軽すぎる印象になる場合があります。落ち着いた色合いのネイビーやグレー系で、無地またはストライプのものを選びましょう。

3. 生地の色柄の選び方

色の選び方

スーツを着るシーンによって選ぶ色が決まります。ネイビー、ブラック、グレーが基本ですが、明るいネイビーや明るいグレーなどの色の濃淡があります。色の違いによってどのように印象が変わるか、見てみましょう。

ネイビー

ビジネスシーンではネイビーとグレーの2択です。ネイビーは知的さ、精悍(せいかん)さ、誠実さ、爽やかさを演出します。そして、ネイビーでも色の濃い薄いによって印象が変わります。

濃い紺のスーツは、礼節をわきまえた誠実さを表します。仕事面で真面目で誠実な印象を与えます。堅い商談や会議の際に着ていくのが最適です。

淡い紺、ブルーに近い色合いのスーツは、親しみやすさをアピール。濃い紺よりも柔らかな印象を相手に与えます。トーンが明るくなるにつれて堅い印象が和んでいきます。ただ、こうした色合いはカジュアルな印象に見られがちで、堅いシーンなどには向きません。

ネイビーは生地の質の良し悪しがはっきりと出る色だと言われています。糸が細くなればなるほど高品質なものとなり、光沢や肌ざわりなどが違ってきます。ネイビーを選択するのであれば、上質素材のゼニアのトロフェオネイビーが良いですね。

ネイビーは、年齢を問わず着こなせるのと、トレンドに流されることなく長く着ることができるので、第一選択の色目としていつの時代でも人気があります。

グレー

ネイビーに次いで、ビジネスシーンでも選択される色はグレーです。グレーも時代に関係なく、長く着られるという点ではネイビーと同じです。

柔らかな雰囲気を感じさせる色目で、落ち着いた大人の印象です。グレーにも濃淡があって、それによりイメージが変わります。

濃いグレーは、濃ければ濃いほど黒に近づくので重厚感が出てシックな印象になります。チャコールグレーと呼ばれています。濃い紺と同様に、仕事面で真面目で誠実な印象を与えます。堅い商談や会議の際に着ていくのが最適です。グレーが苦手の方でも、チャコールグレーでしたら抵抗なく着ていただけると思います。

淡いグレーは、ライトグレー、ミディアムグレーと呼ばれています。濃いグレー(チャコールグレー)よりも、柔らかな印象になり、フランクに話しを進めたいシーンや部下と面談する際には明るいグレーがおすすめ。親近感がわいて話しやすくなります。

ブラック

ブラックのスーツは、フォーマルな装いが向きます。結婚式などの冠婚葬祭や、パーティーなどで着るのが一般的です。礼服、略礼服などと呼ばれています。

ただ、アルマーニのようなハイブランドがブラック中心のスーツコレクションを打ち出すなど、ブラックスーツの捉え方も変わってきています。フォーマル用としてではなく、ビジネスシーンでのブラックスーツです。

ブラックスーツの購入を考えられているお客様から、冠婚葬祭だけではもったいないから普段も着たいのでどんなのを選んだら良い?とよくご質問があります。

マットなツヤのないブラックスーツだと完全にフォーマルスーツになってしまうので、ツヤのあるゼニアのトロフェオブラックをおすすめしています。生地表面にツヤがあるので、生地の色目が真っ黒からチャコールグレーに近づいていきます。ずっしりと重たい印象から、ビジネスシーンでも使える柔らかなブラックスーツになります。

柄の選び方

スーツの印象を左右するのは色だけではなく、柄も大きく関係してきます。スーツの柄には、無地、ストライプ、チェックがあります。ストライプやチェックの場合、柄の大きさでも印象が変わります。どの柄を選ぶとどんな印象になるかについてお話しします。

無地

無地はスーツの基本です。どんなシーンでも着用いただけます。ビジネスシーンはもちろん、フォーマルな場面、パーティーなど使用範囲は広いです。

基本のネイビー無地、グレー無地であれば、流行にされにくく高感度の高いスーツとなります。無地スーツは主張が少ないので、逆にシャツやネクタイで個性を出した色柄を合わせやすくなります。例えば、ハッキリしたストライプのシャツやレジメンタルタイなどを組みあわせれば、無地のスーツをドレッシーに見せることができます。

ストライプ

ピンストライプ、ペンシルストライプなどストライプがハッキリと見えるストライプと、同色でストライプを作ったシャドーストライプがあります。

ハッキリしたストライプは個性的でシャープな印象になります。縦のラインが強調されるので、細身に見える効果もあります。他の人とは違う個性的なスーツを着たいという方は、写真のようなストライプ幅1.5cmほどの広めの柄がおすすめです。

シャドーストライプは遠目には無地に見え、近づいたり光が当たる角度で柄が浮き出ます。ハッキリと出た主張が強いストライプよりもコーディネイトがしやすいです。シャツやタイが合わせやすく、使用できるシーンも多いので人気があります。

チェック

最近のトレンドの流れがクラシック&英国調になっているので、チェック柄が注目されています。

ただ、注目されているとはいえ、チェック柄のスーツはカジュアルな印象も強いのと、着慣れていないので敬遠されがちです。無難にストライプを選ぶ方もいらっしゃいます。

濃淡の差があって柄がハッキリ出ているグレンチェックは、正統派のスーツとはいえ、着る人を選びます。ただ、ウィンドウペンや同色で作られたシャドーチェックなどであればビジネスシーンでも抵抗なく着ていただけます。

まずはダーク系のチェック柄から始めて抵抗感をなくしていただくと、スーツの選択肢の幅が広がっておしゃれがますます楽しくなっていきます。

ご覧のように、スーツの色や柄には多くの種類があります。これだけたくさんあると、自分にはどれが合うのかわからなくなってくると思います。

ここぞという時の1着なのか、たくさん持っているので今までとは違うスーツなのか、または威厳があるように見せたい、フランクに見せたいなど、その人の状況によって選ぶスーツの色も柄も変わってきます。

ただ、上記のどの状況でも素材だけはおすすめがあります。

ゼニアのスリーシーズン用生地の「トロフェオ 」と「15ミルミル」です。

触り心地、質感、出来映えのどれをとっても最上級の素材です。「トロフェオ」と「15ミルミル」を選んで失敗したという声を聞いたことがありません。それほどお客さまの満足度の高い商品です。

中でもトロフェオは、春と秋の2度発売され、コレクションの数が多いというのもポイントです。ネイビー無地ひとつとっても何種類もあって、ストライプ、チェックなど幅広い色柄のコレクションが揃っています。

スーツを使用するシーンをイメージしながら、生地の色柄を選んでください。