スーツには、英国スーツとイタリアスーツがあります。ゼニアを代表とするイタリアのスーツも、サビルロウを中心とする英国仕立てのスーツも、どちらも同じく高品質のスーツ。しかし、なぜかゼニアのスーツがビジネスマンからの評判が良い傾向にあります。その理由を5つのポイントに絞って解説します
1. 仕立て
英国スーツ
英国のスーツは打ち込みのしっかりとした生地tに合わせた芯地や肩パットを使用して、構築的に仕立てます。着始めはずっしりとした重さがありますが、着続けていけば身体に服が馴染んでいきます。
また、鎧のようだと揶揄されるくらいに頑丈で、質実剛健、重厚感のある見た目となり、10年、20年と長い期間着ることができます。
イタリアスーツ
イタリアには手先の器用な職人がたくさんおり、ファッション感度のフィルターを通してイタリアンスーツが完成。
軽くてしなやかな生地に相応しい芯地や薄い肩パットを使用。イギリスのカッチリした雰囲気に対し、カーディガンのような軽さや着心地で、新品時からすぐ体に馴染む仕立て方です。
2. シルエット
英国スーツ
英国スーツは広めの肩幅に、角ばった肩先が特徴。がっちりしたバストから絞り込んだウエストが、男性的な力強いシルエットを強調。
もともと軍服がスーツの発祥で、スーツは威厳のあるイメージを与えることができます。
イタリアスーツ
イタリアのスーツは薄手の肩パットを使用した丸みを帯びたショルダーラインと、緩やかに絞ったウエストが特徴。
ゼニアの生地の光沢感が美しいドレープで、男性の色気を出すようなシルエット。ビジネスやアフターシーンにおいてもエレガンスな印象で最適。
3. デザイン
英国スーツ
英国スーツは乗馬の文化の名残で、センターベント、チェンジポケット、ハッキングポケット、3ピース、などのディテールが特徴。
伝統を守るお国柄で、変化の少ない保守的なデザイン。
イタリアスーツ
イタリアのスーツは良い意味でいいとこ取りと言えます。英国、アメリカン、フレンチのディテールを取り入れて、3ボタン、2つボタン、ラペル巾、ゴージラインなど、時代に合わせて変化していきます。
モードが流行ったり、クラシックだったりと、新しいものが好きという国柄がスーツにも表れています。
4. トレンド周期
英国スーツ
英国スーツは頑丈で長く着られるスーツということで、生地の色柄も流行に左右されません。シルエットやデザインも確固たるスタイル。
紳士服の基本としての威厳や風格を表現できますが、ファッションのトレンド周期から英国スタイルが外れた場合には、スーツがかっちりしすぎて実年齢よりも老けた印象に映ることもあります。
イタリアスーツ
たとえばゼニア社の生地は毎シーズン新しい色柄が発表されます。それに伴いスーツのデザイン、シルエット、サイズ感にも変化もあります。
4年〜5年の周期でトレンドが変わるので、以前のスーツは古く見えてきます。逆に新しいスーツは鮮度がよく見えるので、周囲の人にはいつの時代もファッションに気を使っている印象を与えます。
5. 現代のビジネスシーン
英国スーツ
日本ではオフィスウェアのカジュアル化が進んでいます。スーツスタイルと、ポロシャツとジーンズスタイルが共存しており、英国的な威厳のあるスリーピースは少しミスマッチな印象です。
イタリアスーツ
一方、イタリアのスーツはエレガンスでありながら軽快で、威圧感を与えず親近感を与えます。カジュアル要素を含んだ色柄やトレンドを取り入れたデザインで、スーツスタイルを崩してもサマになります。
現代のビジネスシーンにおいて自然と馴染むのがゼニアのスーツで、世界の男性たちから好感を持たれる理由なのです。
まとめ
スーツの発祥はイギリスであり、生地や仕立て、デザインなどすべての基本となっているので、高品質かつ耐久性、機能的にも本格的なスーツであることがわかります。
英国ファッションにハマるとその奥深さに驚くほどで、本格靴や紳士雑貨などに対してのこだわりの強い男性も多くいらっしゃいます。
一方、イタリアのスーツは、魅せるための服、トレンド周期が早い、など女性的なファッションの考えです。イタリアの男性は女性にいかにかっこよくみられるかを常に意識しているので、ゼニアのスーツを身にまとう男性がモテるのもうなずけますね。